MARQUEE MOON(マーキー・ムーン) | テレヴィジョン

ニャン田(にゃんだ)ヒロシの迷言集

MARQUEE MOONジャケット今回ご紹介する名盤は1977年にリリースされたテレヴィジョンの「MARQUEE MOON」です。

テレヴィジョンといえばニューヨーク・パンクを代表するバンドでありますが、パンク・ロックとはいっても、同じくニューヨーク・パンクのラモーンズやロンドン・パンクのセックス・ピストルズのようなひたすらスリー・コードで攻めまくるタイプではなく、楽曲ごとにその表情は様々でアレンジも緻密に作りこまれており、どちらかというとニュー・ウェイヴのイメージを持たざるを得ない独特の色合いを持つバンドであります。また、歌詞が文学的であるのも特徴で、本作「MARQUEE MOON」はメジャー・デビュー作でありながら、批評家たちなどから非常に高い評価を得るのであります。

このアルバムに収録されている曲は当時としては長いものが多く、3分代2曲、4分代1曲、5分代3曲、7分代1曲、9分代1曲の全8曲構成になっています。中でも表題曲である「MARQUEE MOON」は9分代とはいっても9分58秒とほぼ10分の長さを持つ大作となっています。パンク・ロックは比較的短い曲を機関銃的に聴かせるというイメージがありますが、この作品では1曲1曲をじっくりと聴かせようという意図を感じ、それがそれまで私が持っていたパンク・ロックの印象との相違点でもあります。また、エレクトラ・レコードとメジャーデビュー契約を交わしたのも、ザ・ドアーズが所属していたからというのが理由のようで、歌詞が文学的なのも頷けるところであります。

ヴォーカルのトム・ヴァーレインの歌い方の影響か全体的にとがった印象はありますが、他のパンク・バンドと一線を画すのがギターのアレンジにあるのではないかと思われます。基本的にツイン・ギターによるものなのですが、ベーシックな部分のバランスがといわゆる上物としてのギターのバランスが絶妙です。上物として乗っかってくるギターは基本的に単音によるフレーズが多いのですが、このギター・アレンジが意外とポップであったり、また時に美しいアルペジオであったりと非常に印象的です。ギター・ソロもしっかり作りこまれた綺麗なフレーズを奏でます。

特筆すべき楽曲はまず1曲目の「SEE NO EVIL」であります。いきなり1曲目からギター・アレンジが見事で、これはただのパンク・バンドじゃないぞといった雰囲気がすでに感じられます。2曲目の「VENUS」は比較的ポップなナンバーで、非常に美しいギター・アレンジが施されています。4曲目の表題曲「MARQUEE MOON」は先ほども触れましたが10分の大作となっており、大作とはいってもそれほどドラマティックな展開を見せるわけではありませんが、なぜか飽きがこない不思議な曲です。5曲目の「ELEVATION」は哀愁感漂うAメロからブリティッシュ・ハード・ロック的なサビに展開します。6曲目「GUIDING LIGHT」はヴェルヴェット・アンダーグラウンドを彷彿させ、ラストを飾る8曲目の「TORN CURTAIN(引き裂かれたカーテン)」は壮大なスケールの楽曲に仕上げられており、アルバム全体の締めくくりに相応しい楽曲となっております。

U2のボノも影響を受けたバンドの1つとしてテレヴィジョンを挙げています。テレヴィジョンというバンド、そしてこのアルバムがその後のロックに多大な影響を与えたことは、間違いないようです。

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REMAIN IN LIGHT(リメイン・イン・ライト) | トーキング・ヘッズ

ニャン田(にゃんだ)ヒロシの迷言集

REMAIN IN LIGHTジャケット今回ご紹介する名盤は1980年にリリースされたトーキング・ヘッズの「REMAIN IN LIGHT」です。

トーキング・ヘッズは、フロント・マン、デイヴィッド・バーンを筆頭にメンバーがアメリカきっての名門美術大学アイランドデザイン学校出身ということもあり、インテリ・ミュージシャン集団という扱いを受けているバンドであります。実はデイヴィッド・バーンという人は日本人にも馴染みがある方でして、ベルナルド・ベルトルッチ作品の映画「ラストエンペラー」で坂本龍一とともにアカデミー賞作曲賞を受賞していまして、授賞式では坂本龍一と並んでスピーチをしていたように記憶しています。

このアルバムは前々作、前作に続き、本作においてもプロデュースは鬼才ブライアン・イーノが担当、サポート・メンバーとして後にキング・クリムゾンのメンバーとなるギタリストのエイドリアン・ブリューが参加、もうこの面子を見ただけでただごとでは済まないぞといった感じであります。ブライアン・イーノは当ブログでも紹介しているU2の「THE JOSHUA TREE(ヨシュア・トゥリー)」のプロデュースを担当し、アルバムを大ヒットさせております。また、最近ではコールドプレイのプロデュースも行っております。

本作「REMAIN IN LIGHT(リメイン・イン・ライト)」では、前作「FEAR OF MUSIC(フィア・オブ・ミュージック)」でロバート・フリップをサポートに迎えて挑戦したアフリカン・ファンク・ナンバー、「I ZIMBRA」をさらに追求したアフリカン・ビートを主体とした仕上がりとなっています。しかもこのアルバムに収録されているナンバーすべてにおいて、使用されているコードが1曲につき1つのみという驚くべきソング・ライティングが行われているのであります。要するにコード進行というかコードの展開は一切ないのです。このような試みで8曲を作り上げ、またそれを歴史的名盤にまで押し上げてしまうブライアン・イーノ、そしてデヴィッド・バーンを筆頭とするトーキング・ヘッズら面々恐るべしといったところです。

アルバム前半はダンサブルなアフリカン・ビートが前面に押し出されています。シングル・カットされた2曲目の「CROSSEYED AND PAINLESS」は非常にポップに仕上がっているため聴きやすい曲ですが、それ故にワン・コードで作られているというのが信じられないほどです。3曲目の「The Great Curve」ではエイドリアン・ブリューのギター・ソロが炸裂しています。後半になると前半にあれほど鳴り響いていたパーカッションやカッティング・ギターが、文字通り鳴りを潜めます。5曲目の「HOUSES IN MOTION」はジョン・ハッセルの奏でるトランペットが他のメンバーより10メートルくらい下がって演奏しているのではないかと思うほど控えめです。6曲目以降前半のノリが嘘のようにテンションが下がりますが、全体的に単なるアフリカン・ファンクに収まらないアート性が発揮されているところがこのアルバムの魅力といった感じです。

このジャケット・ワークですが、マサチューセッツ工科大のコンピューターを使用して、メンバーのポートレイトを加工したそうです。1980年というのはコンピューターがまだそれほど身近ではなかったんですね。

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TOTO IV(聖なる剣) | TOTO

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TOTO IV ジャケット重厚なサウンドのデビュー作・2作目、ロック色の強い3作目の次に送り出したこの1982年リリースの「TOTO IV」はこれぞウェスト・コーストAORのお手本ともいうべき軽い仕上がりですが、ところがこれ本国アメリカでバカ売れ、グラミー賞ではレコード・オブ・ザ・イヤーやアルバム・オブ・ザ・イヤーといった主要部門も含む6部門を受賞したTOTOの名盤中の名盤です。

高校生時分、とある友人からまだ日本ではまだ発売されていないころに「今度のTOTOのアルバムいいらしいよ」とすでに聞かされていたので、期待に胸を膨らませて聴いたものですが、もう「Rosanna」イントロのジェフ・ポーカロのドラムなんて、たった4小節で「はねさせたらこの人の右に出る人はいないんじゃないの」と思わせるほどの名刺代わりの一発でした。

アナログ盤のB面トップにあたる6曲目と7曲目のロック・チューンのメドレーもなかなか秀逸で、「Afraid of Love」のTOTOらしき重厚感が味わえる間奏、7曲目「Lovers in the Night」のかっこよすぎるだろと聴くものをうならせるエンディングのギター・ソロといい、シングルヒットを記録した「Africa」「Rosanna」「I Won't Hold You Back(ホールド・ユー・バック)」以外にも聴きどころ満載なのであります。

「Africa」「Rosanna」あたりはもう有名すぎて今さら何をかいわんやといったところですが、もしこの記事読んでいるあなたがまだ若く独身で、恋人などと夜景スポットなどにドライブに行こうなどと考えているのでしたら、このアルバムをぜひ用意しておいてください。3曲目「I Won't Hold You Back(ホールド・ユー・バック)」のギター・ソロでロマンチックな気分を味わえること請け合いです。

かくいう私も結婚前、「I Won't Hold You Back(ホールド・ユー・バック)」をBGMに夜景の見える小高い丘の上に停めた車内にて、現在妻となった女性と抱擁を交わしたものでした。

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