AFTER THE GOLD RUSH(アフター・ザ・ゴールド・ラッシュ) | ニール・ヤング

AFTER THE GOLD RUSHジャケット今回ご紹介する名盤は1970年にリリースされたニール・ヤングの「AFTER THE GOLD RUSH」です。

ニール・ヤングのアルバムというのはその作品によって表情が見事に違います。クロスビー、スティルス、ナッシュ&ヤングの活動期間中にリリースされた本作は、都会的でありながらその都会の中のひずみの中から生まれる寂しさや孤独、そんな雰囲気を感じさせてくれます。「AFTER THE GOLD RUSH」というタイトル、2曲目に収録されている曲のタイトルでもあるのですが、ゴールド・ラッシュといえば有名なところでは19世紀中ごろのカリフォルニアにおけるゴールド・ラッシュでありますが、雰囲気や歌詞の内容から察するに「祭りのあと」的な意味合いなのではないかと推測しております。

ここでいうところの「祭り」とは何なのでしょうか。表題曲「AFTER THE GOLD RUSH」の歌詞は隠喩的で様々な解釈がされているようです。何らかの理由で自然が破壊されることにより、地球には居住できなくなっていまい、ノアの方舟的なもので脱出するようなニュアンスに感じるのですが、その何らかの理由というのが実際のところよくわかりません。文明による自然の破壊なのか、戦争による世界の週末なのか、その何らかの理由がゴールド・ラッシュであればそれは文明の繁栄であり、それによる自然の破壊をモチーフにしたものであると捉える方が自然なのかなぁとも思えてしまいます。最後に自然の種が新しい地を求めて飛んでゆくといくところなどは、そこにささやかな希望が残されているように感じます。

ニール・ヤングという方はその曲の雰囲気や弱々しいハイ・トーンのヴォーカルからはあまり想像できませんが、メッセージ色の強いナンバーが多々見受けられ、政治的な姿勢や行動が目立つアーティストなのであります。本作においても、全体的にアコースティックな落ち着いた雰囲気に仕上げられておりますが、4曲目の「SOUTHERN MAN」は攻撃的なロック・ナンバーであり、歌詞の内容も人種差別問題を取りあげ、人種差別主義者を痛烈に批判しております。アメリカの南部は人種差別が根強く残っているところでもあり、歌詞に登場する十字架はKKK(Ku Klux Klan-アメリカの白人至上主義を唱える秘密結社)のものであると思え、ニール・ヤングの人種差別主義者への並々ならぬ闘争心を感じることができます。

メッセージ色の強い楽曲もニール・ヤングの持ち味なのですが、本作はピアノが導入され音楽的にも幅が広くなり、落ち着いたバラードなどもピアノをバックに美しいハーモニーで奏でております。その中でも代表的な楽曲が8曲目の「BIRDS」はとても美しい旋律を持つバラードに仕上がっており、リンダ・ロンシュタットがカヴァーしております。ピアノがメインではありませんがニール・ヤング初のシングル・ヒットとなった3曲目の「ONLY LOVE CAN BREAK YOUR HEART(オンリー・ラヴ)」やリンダ・ロンシュタットやリタ・クーリッジにカヴァーされた10曲目の「I BELEAVE IN YOU」など心を癒してくれる名曲がずらりとライン・アップされています。

前述したとおり、ニール・ヤングは政治的発言や行動が目立つ方で、イラク戦争の際にはブッシュ政権打倒の姿勢を貫いたりと社会派のアーティストの一人です。日本は芸能人が原発に反対のデモに参加しただけで仕事をなくなったりする国なので、なかなか政治的行動を起こす有名人は少ないのというかいないというのはとても残念で、日本のマスコミの姿勢にも問題があるように感じます。

Amazonで「AFTER THE GOLD RUSH」を見てみる。

ポチッとよろしく!

NEVERMIND(ネヴァーマインド) | ニルヴァーナ

NEVERMINDジャケット今回ご紹介する名盤は1991年にリリースされた、ニルヴァーナの「NEVERMIND」です。

この作品、ニルヴァーナにとって2作目のアルバムとなりますが、メジャーレーベルからのリリースは本作が初となります。そのためか、メジャー市場を意識した仕上がりとなっており、その結果バカ売れをしてしまい、ヘヴィメタルからグランジが新たなトレンドと確立され90年代のロック・シーンに多大なる影響を与えるとともに、商売のために音楽をやることを忌み嫌うカート・コバーンに暗い影を落としてしまうことにもなってしまうのであります。

「Smells Like Teen Spirit」に代表されるようにシンプルだがちょっと癖のあるコード進行に、きちんとメロディを乗せてくるこの曲作りのセンスはカート・コバーンの才能によるものであり、そのような傾向はアルバム全編を通してものでありますが決して淡白な仕上がりとはなっておらず、メジャー志向の楽曲とアンダーグラウンド寄りのもののバランスが絶妙です。デイヴ・グロールのドラム・ワークやバック・ヴォーカルもこのアルバムを語るうえで欠かせない要素になっています。ご存知かとは思いますがデイヴ・グロールは、ニルヴァーナ解散後フー・ファイターズを結成しそのフー・ファイターズのフロントマンとして成功を収めています。3人中2人がバンドのフロントマンとしての才能を持ち合わせているというのは、今考えるとそのバンド行く末の恐ろしさを感じさせますが、残念ながらカート・コバーンの自殺により、短い活動期間でニルヴァーナは終焉を迎えてしまったのです。

カート・コバーンも完成当初はアルバムの出来に満足していたらしいのですが、日に日にこの成功への不快感は強まっていったらしく次作「イン・ユーテロ」では再びアンダーグラウンド志向へと回帰してしまうのです。「Smells Like Teen Spirit」はその後、ニルヴァーナの最も有名な曲でありながら、最もカート・コバーンが演奏したがらない曲となってしまったらしいです。ステージではこの曲を演奏する前に「契約があるから」と前置きしたうえでプレイしていたそうです。

どちらにしてもこの作品はアメリカにとどまらず世界のロック・シーンに与えた影響は計り知れず、グランジの金字塔的作品であることは間違いありません。余談ではありますがジャケットのフル・ヌードの男の子は、すでに成人となりロス・アンゼルスに住んでいるらしいです。

Amazonで「NEVERMIND」を見てみる。

ポチッとよろしく!

Google

TOWER RECORDS

レコチョク

メールフォーム

2017年11月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30    

最近のトラックバック

無料ブログはココログ