THE BLUE HEARTS(ザ・ブルー・ハーツ) | ザ・ブルー・ハーツ

ニャン田(にゃんだ)ヒロシの迷言集

THE BLUE HEARTSジャケット今回ご紹介する名盤は1987年にリリースされたザ・ブルー・ハーツの「THE BLUE HEARTS」です。

ザ・ブルー・ハーツのファースト・アルバムでもある本作に先駆けて先行シングル「リンダリンダ」が発売された時はかなりの衝撃的を受けました。「ドブネズミみたいに美しくありたい」というフレーズがあまりにも印象的でした。表面にとらわれずその内側にあるものに美しさを見出すべきであるというようなメッセージがそこには歌われているのだと思いますが、またその歌詞の聞き取りやすさからとても歌詞を大事にしていることが窺えます。この1フレーズだけでザ・ブルー・ハーツの世界に引き込まれてしまった人が当時多数いたのではないでしょうか。

甲本ヒロトのカリスマ性やともすれば狂的とも思えるステージ・パフォーマンス、そしてサウンド的にいえばパンク・ロックなのでありますが、なぜか筆者は攻撃的な印象をこのザ・ブルー・ハーツには感じません。英語を多用するわけではなく比較的ストレートな日本語をメインに構成されるその歌詞からはむしろ不器用な人間の心の叫びというか思いを感じることができます。裏ジャケットのポートレートを見ても、ファッションこそパンク・ファッションでありますが、ザ・ブルー・ハーツの素の姿が写し出されているように感じます。

オープニングの「未来は僕等の手の中」は真島昌利による楽曲で典型的なパンク・サウンドですが、その勢いのある仕上がりはアルバムのクオリティの高さを予感させてくれます。2曲目の「終わらない歌」も真島昌利による楽曲で、ザ・ブルー・ハーツの真骨頂でもあるシンプルさと美しさを兼ね備えた名曲です。4曲目の「パンク・ロック」は甲本ヒロトによるミディアム・テンポの楽曲で、そのストレートな歌詞は当時の若い世代の心には響いたのではないのでしょうか。パンク・ロックをやさしいと表現するところにザ・ブルー・ハーツらしさを感じさせてくれます。6曲目の「少年の詩」は甲本ヒロトによる楽曲でポップなメロディが印象的な若者の不器用さをテーマにしています。

後半の特筆すべき楽曲はまず8曲目の「世界のまん中」であります。甲本ヒロトによる楽曲でストレートなロックの中にも美しさを兼ね備えたメロディと若者の心を熱くさせるであろう歌詞は、まさにザ・ブルー・ハーツの持ち味を存分に発揮したナンバーといえます。11曲目の「君のため」は本作収録曲のなかで唯一のバラードです。間奏では台詞が入るのですが、一歩間違えればかっこ悪くなってしまいがちなアイデアをかっこいいものにしてしまうのもザ・ブルー・ハーツならではでないでしょうか。最後の収録曲「リンダリンダ」は今更解説の必要もないほどの名曲でありますが、アルバム収録ヴァージョンはシングルのものとは異なり、通常ライヴで披露しているヴァージョンが収められています。

ザ・ブルー・ハーツのファースト・アルバムにして最高傑作と呼ばれるに相応しい内容であり、そのことは本作に収録されている曲の半分以上がベスト・アルバムに収録されているいることから証明されているといってもよいでしょう。激しさ、やさしさ、美しさなどを同時に堪能できるそんなアルバムがこの「THE BLUE HEARTS」ではないかと思われます。

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風街ろまん | はっぴいえんど

ニャン田(にゃんだ)ヒロシの迷言集

風街ろまんジャケット今回ご紹介する名盤は1971年にリリースされたはっぴいえんどの「風街ろまん」です。

このアルバムが発売される以前の日本には日本語ロック論争なるものがありまして、これからのロックは、日本語で歌うべきか、英語で歌うべきかが議論されていたようです。「風街ろまん」ははっぴいえんどの2作目となるオリジナル・アルバムで、そのはっぴいえんどやボブ・ディランの影響を受けながらフォーク・ロックを日本語で唄う岡林信康などの登場により起こった議論だそうです。今考えればどちらでもいいような気がしますが、ロックに日本語を乗せるというのが確立されていない時代の話でありまして、議論というよりかは英語で歌っていたミュージシャンが一方的に日本語で歌っているミュージシャンに難癖をつけた形であったそうです。

というわけで今回紹介するこの「風街ろまん」はその議論に終止符を打つべくリリースされ、ロック・サウンドに日本語の歌詞を乗せることに成功した初のアルバムとして、現在も高い評価を得ています。歌詞、楽曲の質とも前作よりはるかに洗練され、はっぴいえんどの活動はこの作品で完成されたとも言われております。今の時代に聴くと、どちらかというとフォークよりに聴こえなくもないのですが、この当時は日本語ロックへのアプローチとしてはこの「風街ろまん」はもはや完成形であり、このアルバムの代表曲でもある3曲目の「風をあつめて」などは、21世紀になった今なおカヴァーをされている名曲中の名曲なのであります。

1曲目の「抱きしめたい」から大瀧詠一の唄い方や全体的なビートになんとも重々しい空気を感じます。これはアルバム全体を通して感じられる雰囲気で、大瀧詠一に「A LONG VACATION」のあの爽やかなイメージを抱いてる方はきっと面食らってしまうほどの重々しさです。1曲目の「抱きしめたい」を含め11曲中7曲が大瀧詠一作曲によるものなのです(多羅尾伴内名義も含む)。どうもこの頃はバンドの演奏にメロディを乗せていくという作曲の手法を採っていたようで、そもそもキーが合っていないという事も影響しているようです。大瀧詠一曰く「A LONG VACATION」で初めて自分のヴォーカルのキーに合わせて作曲したということらしいです。

このアルバムで1曲だけ鈴木茂が楽曲を提供し、しかもヴォーカルまで担当している8曲目の「花いちもんめ」はアルバム・リリース後にシングル・カットされているのですが、この曲は本当に壮大なロック・サウンドに仕上げられ、日本でこの時代にこんなギター・サウンドがあったんだなぁと思わず感じずにいられない洗練された楽曲であります。それでありながら鈴木茂が好きなリトル・フィートの影響か、アメリカン・ルーツ・ミュージックの匂いも感じさせる名曲であります。細野晴臣作曲の9曲目「あしたてんきになあれ」ではファルセットのヴォーカルと楽曲のビートがブラック・ミュージックの雰囲気を醸し出しており、1999年にはCMソングに採用され、なんとシングル・カットもされているのです。この8曲目「花いちもんめ」から9曲目の「あしたてんきになあれ」の流れは、ロック・ファンにとってはこのアルバムの最大の聴きどころといってもいいでしょう。

最後にこのジャケットなのですが、どれが誰の顔なのかわからないと困りますので解説しておきます。左上から時計回りに松本隆、鈴木茂、細野晴臣、大瀧詠一となっております。それにしても松本隆ってドラマーだったんですね。リアル・タイマーではないのではっぴいえんどを知るまでずっと作詞家だと思っておりました。

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