TO CHI KA(ト・チ・カ) | 渡辺香津美

ニャン田(にゃんだ)ヒロシの迷言集

TO CHI KA(ト・チ・カ)ジャケット今回ご紹介する名盤は1980年にリリースされた渡辺香津美の「TO CHI KA(ト・チ・カ)」です。

本作は日本を代表するジャズ・フュージョン系ギタリスト渡辺香津美の最高傑作の呼び声高いばかりではなく、日本フュージョン界の金字塔的作品でもあります。フュージョンの名作というと参加ミュージシャンが豪華であることが多いのでありますが(バンド構成のものは別ですけど…)、このアルバムもご多分にもれず錚々たるメンバーが勢揃いといったところであります。

ベースはマーカス・ミラーと後にキング・クリムゾンに参加することとなるトニー・レヴィン、ドラムスはスティーヴ・ジョーダンとウェザー・リポートのピーター・アースキン、テナー・サックスにマイケル・ブレッカー、キーボードにはちょうど同時期に日野皓正のグループで参加し、後にスティングのソロ・アルバムなどでも活躍しているケニー・カークランドなどなど、超豪華なメンバーがライン・アップされています。

オープニングは比較的キャッチーなナンバー「LIQUID FINGER」で幕を開けます。マーカス・ミラーとスティーヴ・ジョーダンのリズム隊が炸裂したプレイを披露してくれていますが、全体的なアンサンブルを損ねていないのが見事です。3曲目「TO CHI KA」はアコギとヴィブラフォンのみによる美しいナンバーです。この曲がアルバムの表題曲というのは意外です。4曲目の「COKUMO ISLAND」ではマイケル・ブレッカーが冴え渡ります。5曲目の「UNICORN」はケチの付け所がない日本フュージョン界の名曲中の名曲です。息をもつかせぬギター・ソロが見事です。7曲目の「SAYONARA」ではトニー・レヴィンのフレットレス・ベースが印象的です。シャッフルでロック色の強い8曲目「MANHATTAN FLU DANCE」でこのアルバムは締めくくられます。本作はここに登場しなかった曲も含めてとにかく名曲揃いです。

実は私、渡辺香津美の生演奏を聴いたことがあるのです。高校生時分、友人達とスキー旅行に行ったところ、なんとラッキーなことにそのホテルのラウンジで渡辺香津美のライヴが行われたのです。1980年から1981年シーズンだったので、ちょうど「TO CHI KA(ト・チ・カ)」と時期が重ったんですよ。バック・バンドは日本人アーティストだったんですが、ドラムは山木秀夫、キーボードは笹路正徳とこれまた豪華な顔ぶれだったように記憶しております。ライヴのあとに渡辺香津美にサインをお願いしたところ快諾してくださり、無地のトレーナーの背中にサインをしてもらいました。

このアルバム、裏ジャケットにはTVイエローのギブソン・レスポール・スペシャルが写っておりますが、レコーディングでも使用したのでしょうか。ES-335のイメージが強いラリー・カールトンも往年のライヴではギブソン・レスポール・スペシャル(ピック・ガードの形が違うオリジナル・モデルですが・・・)を使用していました。

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うち水にRainbow | ザ・スクェア

ニャン田(にゃんだ)ヒロシの迷言集

うち水にRainbowジャケット今回ご紹介する名盤は1983年にリリースされたザ・スクェアの「うち水にRainbow」です。

このアルバムは、あのユーミンこと松任谷由実がトータル・コーディネーターとして参加、さらに6曲目(当時のアナログ盤B面1曲目)に「黄昏で見えない」というユーミンにしてはとても珍しいインストゥルメンタルの楽曲を提供し、さらにその曲のタイトルまで命名しています。ユーミン本人はインストゥルメンタルであることを意識して作曲したらしいですが、ザ・スクェアのメンバーにはユーミン節が出ているとの印象を与えたようであります。

ザ・スクェアというバンドはというよりかは、中心人物の安藤まさひろ(当時の表記)は各楽器のソロも含めて楽曲の一部だと考えるところがあり、作曲時にはソロ・パートも含めて構成を考えるなどインプロヴィゼイション的な要素が排除された、フュージョン・バンドとしては珍しいタイプのバンドであります。私も3回ほどザ・スクェアのライブを見に行ったことがありますが、ライブにおいても見事なまで忠実に、当時はLPであった音源が再現されているのであります。そのためか楽曲はメローなものハードなものを含めてとてもメロディアスに作られております。F1のテレビ中継でおなじみの「TRUTH」を思い出していただければ、ハードでありメロディアスな部分についてご理解いただけるのではないかと思います。

本作「うち水にRainbow」も例外ではなく全体的に非常に爽やかな印象があり、リリコンを中心としたパートによりメロディアスに仕上げられております。あのザ・ビートルズの「ハロー・グッドバイ」のカヴァーから始まりますが、かなりアレンジが施されているため知らないで聴いているとそれが「ハロー・グッドバイ」であることに気がつくのにかなりの時間を要してしまいます。このカヴァーは最後にもリプライズで登場しますが「ハロー」と「グッドバイ」といったところなのでしょうか。オリジナル・アルバムにカヴァー曲が収録されているのはこの曲以来ないそうです。

このアルバムは個人的には全曲が秀逸でありお勧めなのですが、なかでも私のお気に入りはシャッフルのリズムに乗せた3曲目の「サバナ・ホテル」、この作品唯一のバラード8曲目の「カピオラニの通り雨」、8ビートのハードなナンバー9曲目の「バーバリアン」。特に安藤まさひろがアコースティック・ギターで奏でるとても美しいメロディを持つ「カピオラニの通り雨」からこれまた安藤まさひろのアーミングやタッピングが炸裂するギター・ソロがド派手な「バーバリアン」への流れがもうたまりません。そして「ハロー・グッドバイ」のリプライズでこのアルバムの幕は閉じられるのですが、本当にこの作品構成はドラマティックであります。

実はこのころキーボードの和泉宏隆は「笑っていいとも!」レギュラーだったんですよ。どんなコーナーかは忘れてしまいましたがあのアルタで毎週1回キーボードを弾いていたんですよ。当時ザ・スクェアのライブでもみんなで「いいとも!」なんていっていたのを思い出します。ドラムの長谷部徹も変わった経歴の持ち主で実はジャニーズ事務所出身なんですね。「ヤンヤン歌うスタジオ」でバック・ダンサーとして踊っていたらしいです。

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虹伝説 - THE RAINBOW GOBLINS(ザ・レインボウ・ゴブリンス) | 高中正義

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虹伝説 - THE RAINBOW GOBLINSジャケット今回ご紹介する名盤は1981年にリリースされた、高中正義の「虹伝説 - THE RAINBOW GOBLINS」です。

このアルバムはイタリア人のウル・デ・リコ作の「虹伝説」という絵本をモチーフに作られたコンセプト・アルバムであります。曲間または曲中には物語のナレーションが挿入されています。英語なので聴いているだけではまったく何を言っているのかわかりません。歌詞カードらしきものに和訳が書いてありますが、絵本の内容を知らないと理解できないかもしれません。ここは純粋に音楽として楽しむのが無難です。また、アルバム・リリース当時は高中正義の人気が最高潮でもありその影響でYAMAHAのSGにDan ArmstrongのコンプレッサーORANGE SQUEEZERをぶっ挿しているギタリストがごろごろいたものでした。きっとこのアルバムも高中正義はあの青いYAMAHAのSGで全曲演奏していたものと思われます。

私自身この絵本を所有しておりますので物語をざっくりと…。虹が大好物の鬼たちが、住んでいた森の虹を食べつくしてしまい、虹の生まれる場所を旅します。山越え谷越え虹の生まれる場所まであと少しというところまでやってきます。いよいよ鬼たちが虹の生まれる場所に到着すると嵐がやってきます。嵐のあとの朝にはきっと大きな虹が…鬼たちは大喜び。翌朝、大きな虹が出ますが鬼たちは虹を捕まえることができません。虹は花たちと協力して鬼をやっつけてしまいます。それ以来、虹は大地に足を付けることなく、虹の足元には誰も近づけなくなったとさ。っと、こんな感じです。

このアルバムからも「YOU CAN NEVER COME TO THIS PLACE」がシングル・カットされています。この曲はこのアルバムの最後を飾る壮大なバラードなのですが、ここでいう「THIS PLACE」が虹の足元のことではないかと思われます。B面にカップリングされた「SOON」も名曲でこちらはフュージョン色の強いナンバーとなっております。その他にも「SEVEN GOBLINS」「THE SUNSET VALLEY」プロレスラー天龍源一郎の入場曲でおなじみ(?)の「THUNDER STORM」や「PLUMUED BIRD」など名曲ぞろいでというか全曲名曲で、本作は高中正義の代表作となっており、Amazonでの評価も相当よいものとなっています。それでいて絵本をモチーフにしたコンセプトアルバムということもあって、全体的にまとまりのある爽やかな仕上がりになっております。

LP盤発売時には2枚組みで発売されたのですがCD化された今では1枚に全曲収録されています。アルバムのコンセプトを考えるとこの作品に限ってはCD化されたことにより一気に聴くことができるようになったのでよかったかもしれません。しかもAmazonで新品が1,364円で購入できるというのは安すぎます。

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CROSS POINT(クロス・ポイント) | カシオペア

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CROSS POINTジャケット今回ご紹介する名盤は1981年にリリースされた、カシオペアの「CROSS POINT」です。

カシオペアといえば言わずと知れた日本を代表するフュージョン・バンドでありますが、このアルバムはかつて日本に訪れていたフュージョン・ブームの真っ只中に発表されたアルバムであります。それまでのスリリングな印象から一転、アンサンブルを重視した少々おとなしめの内容になっておりますが(この辺がタイトル「CROSS POINT」の由来でしょうか)、カシオペア代表するナンバーもラインナップされ、非常に聴き応えがある作品に仕上がっています。

オープニング・ナンバーの「スマイル・アゲイン」ではいきなりの切なさを感じさせる楽曲で、バッキングの野呂一生のカッティング・ギターや神保彰のドラムも控えめながら、主題を際立たせてくれます。これは次の「スウェアー」でも同様で、アンサンブル重視への転向というのは、前作「Eyes Of The Mind」のプロデューサーで本作でも共同でプロデュースをしているハーヴィー・メイソンの影響なのでしょうか。西海岸の香りが強くなっているような気がします。

その他にも落ち着いたムードのある「スパン・オブ・ア・ドリーム」アップテンポの「ドミノ・ライン」ベースラインが特徴の「ギャラクティック・ファンク」と名曲が目白押しです。「ギャラクティック・ファンク」ではギターソロとキーボードソロ以外にもベースソロやドラムソロを織り交ぜた壮大なスケールの楽曲となっております。さすがギャラクティック。

今回初めてのフュージョンネタではありますが、機会がありましたら、国内、海外問わずご紹介していきたいと思います。

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