« SONGS(ソングス) | シュガー・ベイブ | トップページ | SAXOPHONE COLOSSUS(サキソフォン・コロッサス) | ソニー・ロリンズ »

HORSES(ホーセス) | パティ・スミス

ニャン田(にゃんだ)ヒロシの迷言集

HORSESジャケット今回ご紹介する名盤は1975年にリリースされたパティ・スミスの「HORSES」です。

パティ・スミスといえば初期ニューヨーク・パンクに位置づけられているのですが、そのサウンドは、ブルースの要素やピアノなどを取り入れたアンサンブルがいわゆるパンク・ロックとは多少雰囲気が違います。1年後にデビューすることとなるやはりニューヨーク・パンクの雄、ラモーンズのように1960年代初期のステレオ・サウンドの再現から生まれたサウンドがパンク・ロックと定義づけるのであれば、パティ・スミスの作品は明らかにパンク・ロックにおいては異質なのかもしれません。または、逆でこのサウンドこそがパンク・ロックなのか、まぁこのようなカテゴライズはあまり意味を成さないので考えないこととします。

パティ・スミスは著名なアーティストに憧れを持ち、そして彼らの愛人になるために故郷のニュー・ジャージーからニュー・ヨークへやって来ます。そして写真家であるロバート・メイプルソープとの交流の中で、自分自身もミュージシャンになれると自覚するようになります。本作のジャケットに使用されている写真もロバート・メイプルソープが撮影したものであり、そのロバート・メイプルソープは1989年にすでに他界しております。実はロバート・メイプルソープという写真家はニュー・ヨーク最大の売れっ子カメラマンであり、この素っ気の無いジャケットもかなり話題になりました。

さて、そのパティ・スミスのファースト・アルバムが「HORSES」なのでありますが、いきなり1曲目の「GLORIA」からパンク・クラシックの名曲として名高い楽曲なのであります。パティ・スミスの「IN EXCELSIS DEO」という作品にゼムのカヴァーでヴァン・モリソン作曲の「GLORIA」を繋げた作品で、「キリストは誰かの罪で死んでしまっけど私の罪じゃないわ」という辛辣な歌詞で始まります。最初こそ静かに立ち上がりますが、そのヴォルテージは徐々に高揚し、ゼムのカヴァー部分に差し掛かるとなにかつっかえていたものが取れたようにエネルギッシュなサウンドへと変化します。

3曲目の「BIRDLAND」はピアノがメインのスローなナンバーであり、いわゆるAメロ部分は歌詞を朗読のように読み上げるわけですが、これこそがパティ・スミスの原点なのであります。パティ。スミスがデビューする前は、本作でギターを担当しているレニー・ケイと活動をしており、パティ・スミスが詩を朗読し、バックでレニー・ケイが音楽を奏でるというスタイルで活動していたようです。9曲目の「MY GENERATION」は言わずと知れたザ・フーのカヴァーなのですが、当時はシングル・カットされた「GLORIA」に収録されたのみで本作には収録されていませんでしたが、リマスターCDからボーナス・と楽として追加されました。ライヴ音源でありますが最もパンキッシュなナンバーに仕上がっています。

パティ・スミスは2012年にオリジナル・アルバムをリリースするなど今なお現役で活躍しており、イラク戦争時にはブッシュ政権を槍玉に挙げていたそうです。こういう姿勢というのはロックという音楽の原点であるとともに、現在はそういったものが失われつつあることがとても残念です。日本のミュージシャンにもがんばってもらいたいところであります。

Amazonで「HORSES」を見てみる。

ポチッとよろしく!

ニャン田(にゃんだ)ヒロシの迷言集

« SONGS(ソングス) | シュガー・ベイブ | トップページ | SAXOPHONE COLOSSUS(サキソフォン・コロッサス) | ソニー・ロリンズ »

洋楽P」カテゴリの記事

コメント

こんにちは、お邪魔します。
パティスミスは、おもいいれの強いアーティストです。
女性の生々しいボーカルをすごく感じます。今でも手にしたくなるアルバムです。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/164322/56900534

この記事へのトラックバック一覧です: HORSES(ホーセス) | パティ・スミス:

« SONGS(ソングス) | シュガー・ベイブ | トップページ | SAXOPHONE COLOSSUS(サキソフォン・コロッサス) | ソニー・ロリンズ »

Google

TOWER RECORDS

レコチョク

メールフォーム

2017年6月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  

最近のトラックバック

無料ブログはココログ