(What's the Story)Morning Glory?(モーニング・グローリー) | オアシス

Morning_glory_2今回ご紹介する名盤は1995年にリリースされたオアシスの「 (What's the Story) Morning Glory?)」であります。

本作はイギリスで、クイーンの「グレイテスト・ヒッツ」、ビートルズの「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」に次ぐ歴代3位となる440万枚以上、全世界では2300万枚以上を売り上げ、オアシスを一気にスターダムにに仕上げた、とてつもないアルバムであります。また、2010年2月に行われたブリットアワードで、「過去30年間のベストアルバム」に選出されるなど、イギリスでは非常に評価されているアルバムであります。ただ「ローリング・ストーン誌が選ぶオールタイム・グレイテスト・アルバム500」では、378位にランクインとあまり高い評価ではありませんが、まぁ偏りのあるランキングなのでこういう評価になるのかもしれません。

オアシスがザ・ビートルズを敬愛しているというのはとても有名な話でこのアルバムもところどころでザ・ビートルズの匂いを感じることができます。世界中でヒットした3rdシングルでオアシスを代表する曲であるトラックナンバー3の「Wonderwall」はジョージ・ハリスンの同名サントラからタイトルが付けられており、また、これもオアシスの代表曲といってもいいトラックナンバー4の「Don't Look Back in Anger」のイントロはジョン・レノンの「Imagine」から引用されています。そしてトラックナンバー10「She's Electric」のアウトロではザ・ビートルズの「With a Little Help from My Friends」を引用しており、ザ・ビートルズの「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」を聴いたことがある人はきっとすぐにピンとくると思います。

アルバムの全体的な印象としては、オアシスが持っている筋の通ったストレートなサウンドで構成されている感があります。その中においてもトラックナンバー3の「Wonderwall」、トラックナンバー9の「Cast No Shadow」のアコースティック色の強い曲がちりばめられ、メリハリやバランスが見事に取れています。「Don't Look Back in Anger」では初めてノエル・ギャラガーがヴォーカルを担当しましたが、リアム・ギャラガーとどちらがヴォーカルを担当するかで、兄妹喧嘩が勃発したようです。結局のところリアムが折れて決着したとのことですが、ノエルにとってはそれほどお気に入りの1曲だったことが伺えます。「Don't Look Back in Anger」は数多くのアーティストによってカバーされている名曲です。日本でもイエロー・モンキーの吉井和哉などがライブでカバーしているようです。

元々オアシスはサウンドが確立されているバンドであり、コンセプトのようなものがなくてもトータルにアルバム仕上がるように思われます。その中においても本作「 (What's the Story) Morning Glory?)」は間違いなくオアシスを代表するアルバムであり、イギリスの音楽史においても重要なアルバムである事は間違いありません。歪ませたギターの音でオープン・コードをガンガン鳴らしながらもどこかメロディアスで、またザ・ビートルズの影響と思われるロック・サウンドにストリングス重ねる手法は見事です。

当初オアシスはザ・ビートルズの再来と言われながらも、結局のところ、オリジナル・アルバムはザ・ビートルズより少ない7作のみで事実上の解散してしまいました。この事実は非常に残念でなりません。

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Viva la Vida or Death and All His Friends(美しき生命) | コールドプレイ

Viva la Vida or Death and All His Friends(美しき生命)ジャケット今回ご紹介する名盤は2008年にリリースされたコールドプレイの「Viva la Vida or Death and All His Friends(美しき生命)」であります。

このブログでは珍しく21世紀の名盤を紹介するわけですが、本作はプロデューサーにかのブライアン・イーノを迎えて製作された作品であり、流れ的に押しも押されぬビッグ・バンドであるU2を彷彿させる歴史をコールドプレイも突き進んでいるように思われます。U2がブライアン・イーノをプロデューサーに迎えた時と同様に、この「Viva la Vida or Death and All His Friends(美しき生命)」においてもそれまで荒削りなイメージのあったサウンドがより洗練されたものとなっております。また、ディレイなどの駆使によりにより空間的なサウンドに仕上がっている感があるのもブライアン・イーノのプロデュースによるところの影響ではないかと思われます。

本作は2009年の第51回グラミー賞において「最優秀ロックアルバム賞」を受賞、また、楽曲「Viva La Vida(美しき生命)」では主要4部門のひとつである「年間最優秀楽曲賞」も受賞しております。残念ながらノミネートされていた「年間最優秀アルバム賞」の受賞は逃しましたが、本国のイギリスのみならず、アメリカでも非常に高い評価を受けています。日本盤には、このアルバムの価値を損ねるといっても過言ではないボーナス・トラック「ロスト?」という楽曲が最終トラックに追加されています。ボーナス・トラック不要論者であることは日頃から公言しておりますが、このアルバムに関していえば全く許しがたいサービスで、iTunesなどにコピーする際には、ぜひ「ロスト?」というボーナス・トラックはチェックをはずしていただくようお願いいたします。

このアルバム「Viva la Vida or Death and All His Friends(美しき生命)」を代表する曲はなんといってももはやコールドプレイのアンセムといってもいいトラックナンバー7「Viva La Vida(美しき生命)」であります。アップルのiPodのCMでも起用されていた曲でもありますので、コールドプレイを知らなくてもこの曲なら知っているという方も多いのではないでしょうか。ストリングスを前面に押し出した非常に耳障りの良い曲です。また、トラックナンバー8の「Violet Hill」コールドプレイではあまり聴くことのないディストーションの効いたギター・サウンドによるブルージーな作風に仕上がっています。この楽曲はアルバム発売前のリード・シングルとしてフリーで配信されています。インターネット社会の現在は、プロモーションの方法も様々ですね。

このアルバムは、生と死をコンセプトとした作品であるためか、明と暗がかなり曲ごとにはっきりしているように感じられます。最終トラックの「Death And All His Friends(生命の幻影)」では何か悟ってしまったかのような、そんな雰囲気を感じさせる一曲になっております。そしてこのナンバーが一度曲が終わったかと思いきや、オープニングナンバーの「Life In Technicolor(天然色の人生)」と同じフレーズでフェイド・アウトしていきます。そしてまた、同じフレーズがオープニング・ナンバーの「Life In Technicolor(天然色の人生)」でフェード・インしてくることで、生と死が繰り返されていることを象徴しているように感じられます。このアルバムの構成が、「ロスト?」というボーナス・トラックの存在で台無しになってしまうのです。

時はすでに21世紀、今やバンドという形態をとるミュージシャンは世界的に少なくなってきたような気がします(日本は例外的に多いように思いますが)。バンドという形態は、演奏者が固定されているため、そのサウンドそのものがそのミュージシャンの顔になり得ます。コールドプレイもそんなバンドの一つであり今後の活躍が楽しみです。

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氷の世界 | 井上陽水

氷の世界ジャケット今回ご紹介する名盤は1973年にリリースされた井上陽水の「氷の世界」です。

この「氷の世界」は当時としては珍しく、ロンドンでレコーディングされたアルバムであり、また、日本レコード史上初めてLP(アルバム)としてミリオン・セールスを記録した作品であります。当時の日本ではレコードといえばEP(シングル)が主流で、アルバムが評価されるという風潮はあまりありませんでした。CDが発売された1982年までにアルバムで100万枚以上の販売を記録したのはたったの4作品しかありませんでした(ちなみにそのうちの一つにこのブログでもレビューしているYMOのソリッド・ステイト・サヴァイヴァーであります)。また、参加ミュージシャンも非常に豪華で高中正義、細野晴臣、深町純、松岡直也、林立夫、村上“ポンタ”秀一らが参加しており、アレンジでは当時の井上陽水の作品のほとんどの作品の編曲を手がけていた星勝をメインにスローリング・ストーンズの「悲しみのアンジー」のストリングス・アレンジを手がけたニック・ハリソンもアレンジャーとして参加しています。また、ソング・ライティングにおいても小椋佳が歌詞を提供していたり、忌野清志郎との共作したナンバーも2曲収録されています。

名盤というのは、得てしてそういうものなのですが、このアルバムも例外ではなくリスナーに息をつく暇を与えてくれません。また、1曲目のインパクトが強いという点も名盤と呼ばれる作品に共通している要素かと思うのですが、この「氷の世界」の1曲目である「あかずの踏切り」においても、井上陽水=フォーク・ソングという概念を見事に覆すほどの衝撃があります。もはや歌詞もメロディーも完全にロックと呼べるものであります。歌詞においては世の中の不条理を開くことのない踏切になぞらえた感があり、それを星勝が見事なまでにロック的なリフにより攻撃的なサウンドに仕上げています。元々、ザ・モップスへの提供曲ということもあり、星勝もきっと自分の音楽観を思いっきりぶつけたのかもしれません。

「氷の世界」はさすが100万枚以上のセールスを記録しただけあって、名曲だらけであります。レコードでいうところのA面3曲目である「帰れない二人」は忌野清志郎との共作で、忌野清志郎が持っているガラスのような繊細さがにじみ出ています。また、B面1曲目の「心もよう」はこのアルバムからの先行シングルで、その前にシングルで発売されヒットした「夢の中へ」で築いた地位を確固たるものにした作品です。そのシングル「心もよう」のB面に収録されたのが先ほど紹介した「帰れない二人」であり、井上陽水本人は、「帰れない二人」をA面にしたかったようです。時代的には「心もよう」をA面に持ってきたのは、正解であったかもしれません。

そして何といっても井上陽水の代表作である、A面5曲目の「氷の世界」を語らないわけにはいきません。アルバムの表題曲になっているのですが、シングル・カットしなかったのは大正解です。この時代に「氷の世界」という曲で勝負するのには難解すぎます。解釈が色々されているようですが、作詞した本人はそんなにメッセージをこの歌詞に込めていたわけではないようです。この辺りが井上陽水の魅力ですね。若者の破壊願望を表現したという解釈に対しては、みんなこんなこと考えていたら逆に怖いと本人は感じていたようです。単なる反抗期的な歌詞だとインタビューで答えていましたが、こんな歌詞を書けるのは井上陽水だけではないのでしょうか。

井上陽水を語るときに欠かせないのがその声だと筆者は思っています。表現が正しいかわかりませんが、井上陽水の声は何か脳に引っ掛かるんですよね。そして独特な世界観を持っている日本人が誇っていいミュージシャンの一人だと思います。

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ABRAXAS(天の守護神) | サンタナ

ABRAXAS(天の守護神)3年近く放置してしまいましたが、今回ご紹介する名盤は1970年にリリースされたサンタナの「ABRAXAS(天の守護神)」です。

きっとほとんどの方がラテン・ロックといえばサンタナの名前が真っ先に頭に思い浮かべるでしょう。そのラテン・ロックの急先鋒サンタナの作品の中にあって、最もラテン・ロック呼ばれるにふさわしい作品がこの「ABRAXAS(天の守護神)」なのではないかと思われます。しかもこの作品はサンタナにとって2枚目のアルバムでありながら、全米1位を獲得したアルバムであり、ラテン・ロックの草分け的作品であることは間違いありません。

このアルバムの中では特に有名な楽曲は何といっても「ブラック・マジック・ウーマン」です。フリートウッド・マックのカヴァーなのですが、ブルース・ロックにサンタナ独特のラテンというスパイスで味付けをし、原曲とはかなり異なる仕上がりになっています。当時シングルで全米4位を記録した大ヒットナンバーで、今でもサンタナの代表曲として君臨してるのです。アルバムでは、ジプシー・クイーンとメドレーになっていて、アルバムでは、この2曲のメドレーがトラック・ナンバー2としてクレジットされています。この2曲、メドレーになっているのですが別々の日にレコーディングされています。

続いてシングルで発売されたのがアルバム3曲目の「OYE COMO VA(僕のリズムを聞いとくれ)」(誰がこんな邦題をつけるんだかという感じですが)も全米13位とこれまたヒットするのであります。この曲はカルロス・サンタナがリスペクトしていた、ラテン音楽の巨匠ティト・プエンテの作品で、そのラテン音楽にロックを見事なまでに融合させたナンバーでこの曲もまた、サンタナを代表するナンバーであります。歌詞非常にシンプルなスペイン語の歌詞が時折繰り返されるだけで、限りなくインストゥルメンタル・ナンバーに近い作品です。

この「ABRAXAS(天の守護神)」という作品は、クレジットされている9曲中半分以上を占める5曲が純粋なインストゥルメンタル・ナンバーです。その中でも1曲目の「SINGING WINDS,CRYING BEASTS(風は歌い、野獣は叫ぶ)」は、この傑作の導入にふさわしく、これから始まる物語のイントロダクション的な、ワクワク、ドキドキ感がたまらないナンバーです。また、この作品においては唯一カルロス・サンタナが書き下ろした7曲目の「SAMBA PA TI(君に捧げるサンバ)」も名曲で、サンバと聞くとリオのカーニバルみたいなものを連想されるかもしれませんが、この曲は非常に耳に優しいインストゥルメンタル・ナンバーに仕上がっていて、個人的には大好きなナンバーの一つです。

今年(2017年)に来日公演を行う予定ですが、その昔「TAKANAKA SANTANA SUPER LIVE」という公演が横浜スタジアムが開かれ、それを観に行ったことがあります。高中正義とカルロス・サンタナがYAMAHA・SGというギターで競演していたのをよく覚えております。その当時、高中正義やカルロス・サンタナの他にもカシオペアの野呂一生などがYAMAHA・SGを使用しており、ギター小僧の間で大ブームとなっておりました。

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AQUALUNG(アクアラング) | ジェスロ・タル

AQUALUNGジャケット今回ご紹介する名盤は1971年にリリースされたジェスロ・タルの「AQUALUNG」です。

まったくといっていいほど日本では無名のジェスロ・タルでございますが、彼らはイギリス出身のプログレッシヴ・ロックにカテゴライズされているバンドで、1968年にアルバム「THIS WAS(日曜日の印象)」のデビューし、いきなりの全英10位にチャートイン、そしてその年の「メロディ・メーカー」誌の人気投票で、ビートルズに次ぐ第2位を獲得してしまうほど本国イギリスでは著名なバンドなのであります。そのバンドの最高傑作といわれる作品が本作「AQUALUNG」であります。

ジェスロ・タルの4作目にあたる本作でありますが、一般的にプログレッシヴ・ロックにカテゴライズされていながらも、ヘヴィ・メタル的なアプローチや時にブルースの匂いやジャズの香りを感じさせ、またアコースティックを前面に押し出したブリティッシュなフォーク・サウンドもちりばめられていたりと、様々な土台を持つ聴き応えのあるかっこいい作品なのであります。また、イアン・アンダーソンが奏でるフルートが実に攻撃的で、このフルートの音色もジェスロ・タルのサウンドには欠かせないものとなっております。

重厚感のあるリフからスタートする1曲目で表題曲の「AQUALUNG」はこのアルバムはおろかジェスロ・タルを代表する名曲です。リフからピアノをバックにしたスローな雰囲気に展開、テンポ・アップを経てギター・ソロとつながり、アコースティック・ギターをバックに再びスロー・テンポになったかと思えば最後はスタート部分のリフに戻りこの楽曲は締めくくられます。2曲目の「CROSS-EYED MARY」はいきなりのフルート・サウンドが印象的な、イントロから否が応でも緊張感を高めてくれるロック・ナンバーです。。3曲目の「CHEAP DAY RETURN(失意の日は繰り返す)」はアコースティック・ナンバーで、ブリティッシュ・フォーク的に仕上げられています。4曲目の「MOTHER GOOSE」もアコースティックなナンバーですがこちらはより牧歌的な雰囲気に繰り上げられています。5曲目の「WOND'RING ALOUD(驚嘆)」もアコースティックなナンバーでこのあたりにコンセプティブなものを感じます。6曲目の「UP TO ME」もアコースティックなナンバーですが、よりリズミカルな楽曲です。

7曲目の「MY GOD」はこのアルバムの中ではもっとも長い作品で7分越えの楽曲です。アコースティック・ギターによるイントロからスローな雰囲気で楽曲はスタートします。途中からエレキ・ギターやドラムスが加わり重厚感が増していきます。非常に攻撃的なフルートによるソロも聴きものです。8曲目「HYMN 43(賛美歌43番)」はストレートなロック・ナンバーですがやはりフルートの音色にジェスロ・タルを感じさせます。9曲目「SLIPSTREAM(後流)」は非常に短いアコースティックなナンバーです。10曲目の「LOCOMOTIVE BREATH(蒸気機関車の喘ぎ)」はジャジーなピアノによるイントロから始まりますが、歌が入るとともに重厚なロック・サウンドへと変化します。11曲目の「WIND UP」はバラードからロック・サウンドへと展開しますが、エンディングはバラードへと戻りこのアルバムは締めくくられます。

ジェスロ・タルは日本ではあまり聞きなれないバンドであり、プログレッシヴ・ロックにカテゴライズされていますが、様々な音楽がベースにあり、どのカテゴリーにも当てはまらない世界感があります。それでいてアルバム全体のサウンドに安定感があり、どこか安心して聴けてしまうのも特徴です。ロックはブリティッシュという方には一度耳にしていただきたい作品です。

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